根(こん)の犬歯。

実はここ数か月、根(こん)と根じゃない面々との間に、
たくさんのizakozaがありました。
チビスケんちは大家族。
なので新しく来た子の中には、
みんなと仲良くなるのに時間のかかる子もいます。
それでもワンコの場合、往々にして順位が付いてしまえば
それほどizakozaすることはありません。

でも根は、たとえ順位が付いた後でもなにかあれば
瞬間的にガウガウしてしまいます。
そんな中でも根がガウガウする場面は、
一緒に暮らすうちにだんだんわかってきました。

ガウガウを避けるため、ご飯は今もみんなと別の場所で食べます。
ひとりで寝るのが嫌な根は、
みんなと一緒にチビスケ父や母と同じ部屋で眠ります。
その代り、就寝中はクチワ付きです。
お留守番の時も、クチワ&エリザベスカラー付きで
ケージの中に入れられます。
そうやって、無用のizakozaを避けています。

それでもたまに、つい肩が触れたのぶつかったのと、
瞬時にガウガウが発生してしまうことがあります。

笑(わら)は根に垂れ耳を噛まれました。
伴(ばん)は鼻先を噛まれ、縫合手術をするほどの怪我をしました。
珍(うず)も足を噛まれ、ハゲができました。
大怪我にならずとも、朴(ぼく)も澪(みお)も寿々(じゅじゅ)も楽(らく)も久(ひさ)も憐(れん)も聡(さと)も噛まれ、流血したこともあります。
根も反撃を受け大した怪我ではありませんが、何度も流血しています。

一番怖かったのは、フリーになってしばらくしたとき、
ニャンコとの乙(おと)を噛んでしまったことです。
噛みついた場所がたまたまお尻の毛だったので、毛が抜けるだけで済みましたが、場所が悪かったら本当に取り返しのつかないことになっていました。
もちろんそのあとニャンコの距離を、チビスケ母にとんでもなく監視され続けている根です。

最近は、ガウガウするのはいけないことだとわかってきています。
ガウガウが始まると常に本気だった根が、
多少ではありますが加減するようにもなってきました。

チビスケ母も何度も噛まれました。
でも根には、常に理由がありました。
他の子とガウガウしているのを止めようとしたとき、
興奮したままチビスケ母を噛んでしまった。
自分のご飯だとおもって咥えたパンを、
チビスケ母に取られそうになったので噛んでしまった。
どれも人と暮らすワンコにとって、けして正しいことではないけれど
根には根の言い分がありました。

チビスケ父も何度も噛まれました。
でもそれは、根が今触ったら噛むからねって言ってるのに気付かずさわったり、怒っているのに他の子にするのと同じように手を出したりして噛まれるという感じでした。
もちろん許されることではないですが、噛むぞ~って根が言ってるのに手を出したという場面が多かったです。

だいぶ前ですが、チビスケ父が噛まれた腕を獣医さんに見せたとき、獣医さんから犬歯を削ることを勧められました。
でもチビスケ母は、父が噛まれたのは根のせいではないと思っていたし、他の子を噛むのも大家族だからであって、根だけを愛してくれるお家の子になれたら、きっととってもいい子だって思ったので、そのことを重くは考えませんでした。

でもここ数か月のうちに、
納得できる理由がないまま噛まれることが多々ありました。
チビスケ父とふたりきりでお散歩に行き、
それはそれは楽しい時間を過ごした根。
お家にもどり寛ぐ根をいい子いい子しようとした瞬間、
根はチビスケ父の左手を噛みました。

いつもは撫でない深夜、暗がりの中で根と目があったので、
頭を撫でようとしたチビスケ母も噛まれました。

そしてまた、別の日。
チビスケ母が外出し、日中ずっとチビスケ父に抱っこされてお留守場していた根が、お散歩と同じような展開で、今度はチビスケ父の右手を噛みました。

そのどれもが本気噛みで、二人してかなりの深手を負いました。
そんな時期と平行して伴が噛まれ縫合手術となり、笑が耳を噛まれ穴が開きと、毎日のようにizakozaがありました。

それでもチビスケ母は、根が悪いのではない。
大家族という環境が悪いのだと思っていました。
だから、一人っ子になれる本当のお家に行けば、
根はとってもいい子になれるんだって。

しかしチビスケ父&母の傷が治りかけた頃、
根はまたチビスケ父を噛んでしまいました。
お水を飲もうとしたら器が空っぽ。
それに気づいたチビスケ父が、
器を持ち去りお水を一杯いれて戻ってきました。
器を下に置こうとしたとき、根の行く手を遮るような位置になったようです。
その瞬間、根はチビスケ父の膝を噛んでしまいました。





少し前、近所のお店でランチをしたとき、たまたま隣に座ってた人から、
保護ワンコを譲り受けたけど、トライアルに失敗して
お返ししたのという話を聞きました。
なんで失敗したんですか?と聞いたら、
二回も噛まれてしまったの。と言われました。

二回と聞いたチビスケ母は、その時、
たった二回ですか?と思わず聞きたくなりました。

でも、たとえ一回でもワンコが人を咬んだら、それだけでよそにやられたり、捨てられたり、処分されてしまうことだってあるのが現実です。
二回というのは、一回目の後、ご家族がもう一度頑張ろうって思ってくださった証拠なんですよね・・・。

会ったこともない保護ワンコをいきなり自宅に引きいれ先住ワンニャンと生活させてる自分は、もしかしたら世間一般の感覚から外れているかもしれない。
もしかしたら自分の常識は世間の非常識なのかもしれないって思いました。

チビスケ父が膝を噛まれる前、
いつもの診察で獣医さんに行ったとき自分が噛まれた話をしました。
そして環境のせいだと思いつつも、
犬歯を削った方がいいのでしょうかと獣医さんに相談しました。

獣医さんは言いました。
世の中の人すべてが、あなたと同じように考えてくれるとは限らないと思います。って・・・。
根ちゃんにいぬ親さんができた後、もしご家族を噛んでしまい、あなたに連絡なく処分されてしまうようなことがあったら悲しいですよね。
そして、もしお家の猫ちゃんに万が一のことがあったら、きっと一生後悔すると思いますよ。と・・・。

そんなお話を聞き、自分の常識の非常識加減を
少しずつ実感し始めました。

その日の待合室には、尊敬するちばわんの預かりボラの先輩がいました。
その方には、すぐにお口が出ちゃうワンコさんの犬歯を
削った経験がありました。
チビスケ母が悩んでいることを話すと、
人を暮らすワンコに犬歯は必要ないでしょと言いました。
看護師さんも、犬歯は獲物を狩り引き裂くためと、自分を守るための歯ですから、なくても困らない歯だと思います。と・・・。

確かに人と暮らすワンコに、犬歯は必要ありません。
狩らずともご飯はちゃんと食べれます。
丸のみが常のワンコではありますが、たとえ良く噛んでから飲み込む子でも、その時に犬歯は使いません。
他のワンコと戦う必要なんて、
人と暮らすワンコにはもっと必要ないですよね。

先輩預かりさんがチビスケ母に聞きました。
「あなたが根ちゃんの歯を削らない理由ってなに?」
そう問われて一瞬言葉に詰まりました。

環境が変われば噛むこともなくなるかもしれない根の歯を、チビスケんちに預かられちゃったがために削られちゃうことが可愛そう・・・。
そう思っていました。
でもそのほかに、たくさんのワンニャンと暮らして来たんだから、
根の噛み癖くらい直せるに違いない。
そう思っているのにそれができないチビスケ母が、
意地を張っているのかもしれないって、思いました。

そしてもう一つ。
チビスケ母は、根が大好きって言ってくださる家族がきっといてくださると思っています。
その思いに変わりはないですが、でもそんな優しいご家族との出会いは、
そう早くは来ないと思うべきなのかもしれません。
きっと素敵なご家族が根を迎えに来てくれるよって根に言ってるけど、もしかしたらそれはチビスケ母のひとりよがりで、世間の常識からは外れているのかも・・・と。
だとしたら、根は今しばらく、もしくはかなり長く、チビスケんちにいることになります。

預かりっ子の朴(ぼく)&澪(みお)や、チビスケんちの子たちの健康と安全を確保するのはチビスケ父&母の責任です。
迷子にならないようにしたり、病気を予防したり、
怪我をさせないようにしたり。
だとしたら、これ以上、根に誰かを噛ませてはいけない・・・。

そんなことを悶々と考えているさなか、根がチビスケ父の膝を噛みました。
そして、その場で根の犬歯を削ることを決心しました。

甘えん坊の根。
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抱っこされると自分から体を押し付けてきます。

なんでもない時は、こんな風に口元を触ってもまったく無抵抗です。
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手術当日、獣医さんに予定より早く到着したので、
近くの公園でお散歩しました。
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バイバイ、犬歯~。
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そして、手術中で~す。
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犬歯切除と同時に、歯石も取っていただきました。

あっという間に終了~。
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犬歯の長さを、他の歯と同じくらいにしていただきました。

麻酔はすぐに醒めます。
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ウニウニ動くのでブレてま~す。

しっかり醒めました。
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ここはどこ?

術後の犬歯写真をもう1枚。
IMG_884120120704.jpg
歯石も取れて白い歯復活です。

帰り道、もうしっかりしてるけど、甘えん坊の根はチビスケ母に抱っこされながら帰りました。
IMG_884520120704.jpg
甘えん坊なのは、根じゃなくて母さんと思います・・・。
                      by 根

そんなわけで、ジタバタ考えあぐねた犬歯の切除は、
あっけないほど簡単でした。
その後の根ですが、犬歯がなくとも今もガウガウしないわけではありません。
でも、他の子が流血することはなくなりました。
そしてまた根も、自分がヨワッチクなったことを少しずつ感じているのか、
ガウガウすることが少なくなりました。
ガウガウしなければチビスケ母に叱られることもなく、
クチワを付けられる時間も減っていきます。

今しばらくチビスケんちにいるかもしれない根にとっても、
そう悪い結果ではなかったような気がします。
チビスケ母も、根がガウガウするたびに誰かが怪我をしなようにと慌てることなく、じっくり根に相対することができます。

今より明日がよくなるように、根と一緒に頑張りま~す。

つい長々と取り留めのないブログとなってしまいました。
最後までお付き合いくださった皆様、
どうもありがとうございました~。
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